『i』西加奈子著を読んで前向きになった話
皆さん、こんばんは★
早速ですが、『i』を読まれたことはありますか?
もし読まれた方がおられましたら、どのように感じましたか?
もし読まれていない方も、御心配ありません!
末尾に(私の主観からではありますが)簡潔にあらすじを書きましたので、
ぜひ一読ください。
では早速。私がこの小説を読んで、どんなことを感じたか、そして明日からどうしたいかを話します。
私は、この話のキーワードは以下3つだと思っています。
1.主人公アイは、物心ついたときから惨事に心を囚われる。
結果 :【今ここ】にいない状態で生きている。
理由 :アイ自身が、【(シリア人であるが)、選ばれて養子に送り出された”結果、
生き残ってしまった】かつ【恵まれた家庭環境で生かしてもらっている】
という罪悪感をずっと引きづっているから。
具体例①:「この世界にアイは存在しません」という高校の数学の先生の一言から
数学の世界にのめり込む
具体例②:”黒いノート”に惨事を綴り続けている
具体例③:お手伝いさん家族との過去の出来事を思い出す。
私の考察:アイが繊細かつ賢いが故にとらわれ過ぎてしまったのでは?
もしアイがひとりだったら、ずっとこの世界に閉じこもったままだった
かもしれない。。
2.親友ミナ、配偶者ユウと出会った結果、アイが”良い気づき”を得ている。
具体例①:高校1年生のとき、高校の同級生ミナと出会う。
それ以降、大人になって住む場所が離れても、定期的にチャットで
繋がっている。最後はアメリカで直接再会する。
結果① :お互いにお互いの価値観や気持ちを受け容れ合っている。
また肯定し合っている。
具体例②:2011年3月の東日本大震災後、原発稼働関連のデモにアイは参加。
その中で写真家のユウに出会う。
それをきっかけに親睦を深め、やがて結婚。
結果② :ユウより”愛”を学ぶ。
3.アイ自身が、自己肯定できるようになった。
具体例 :ラストシーンの海中で、アイは自分が【今この瞬間】感じていることを
感じたまま表現している。
私の考察:アイが、自身が囚われていた状況を受け容れつつ、今の自分を感じられる
ようになったのでは。
以上のアイの変化より私は現状を受け容れつつ【今ここ】を懸命に生きることの大切さを実感しました。
そして改めて明日からも、【今できることに集中】し、【周囲の方々への感謝】をしつつ、【行動していこう】と勇気づけられました。
最後になりましたが、ここまでお読みになってくださり、ありがとうございました!
このブログが皆さんの明日を、今日より少しでもいい日になるきっかけになると幸いです。
<あらすじ>
1988年シリア生まれのアイは養子として、裕福なアメリカ人の父と日本人の母に育てられる。しかしその一方で、連日報道されるシリア等で起こる惨劇に心を奪われ、自分を失いつつある。そんな中、数学の世界、親友のミナ、配偶者のユウと出会い穏やかな生活を過ごすことで、最終的に自分の存在を肯定できるようになっていく過程が描かれている。